あしあと
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近年、私たちの生活と野生動物との距離が近くなり、野生動物による畑等の荒らしや家屋侵入などさまざまなトラブルが生じています。
その原因はいろいろあるようですが、これまで野生鳥獣が棲む「奥山」と人の生活圏との間にあって、緩衝地帯の役割を果たしていた、
「里山」や「農地」等が農林業の衰退や生活様式の変化で管理出来なくなったことが、野生鳥獣の増加と侵入を許しているといわれます。
繁殖して増える野生鳥獣に対して、「捕獲」に頼るだけでは被害は減りません。
捕獲と同時に、私たちの生活圏に野生鳥獣を「近づかせない」、「侵入させない」環境づくりをすることが大切です。
むやみやたらに「捕獲」をして鳥獣被害の解決とはなりません。「捕獲」はあくまでも最終手段です。
鳥獣被害対策は下記3原則を実施することが効果的であると言われます。
(1)生息環境管理 「近づかせない」
(2)被害管理 「侵入させない」
※シカ、イノシシなどの追い払いは、反撃を受けたりする可能性があるので、十分注意してください。
※カラスの追い払いは音を出す等で追い払いしてください。決して石等を投げるようなことはしないでください。
(3)個体数管理 「最終手段:捕獲」
鳥獣被害対策は、個人個人がバラバラに行うと効率が悪いことが多く、一人の力にも限界があります。
鳥獣被害対策をもう一歩すすめるために、以下の手順を参考にして、集落みんなで力を合わせた取組みをしましょう。
(1)みんなで勉強!
野生鳥獣の生態や習性を知り、何が餌付けになり何が鳥獣を引き付けているのか、集落のみんなで理解することが重要です。
(2)守れる田畑、守れる集落に環境改善!
野生鳥獣にとって餌場としての価値が低くなるように、田畑や家の周りの環境を改善していきましょう。
(3)柵で囲い、みんなで追い払い!
金網柵や電気柵などで田畑を囲うことは有効な対策ですが、個別に囲うのは効率が悪いので、できるだけ一連の団地ごとに
囲いましょう。さらに、柵周辺の草刈やメンテナンスも共同で行いましょう。
また、追い払いはみんなで日常的に行い、人間は怖いという態度をしっかり意識付けることが大切です。
(4)被害防止の最終手段 「 捕獲 」
柵で囲い、追い払いをし、それでも被害をもたらす鳥獣については、産業課まで相談してください。
※ 繁殖をして増える野生動物に対して、捕獲するだけでは被害は減りません。
(1)(2)(3)の対策で、集落から野生動物をしめ出せば、捕獲の効率も上がるようになります。
『 安全 』 + 『 餌 』 = 『 被害 』
「安全」と「餌」のどちらか一方を排除するだけでも、被害は減ります。
1.シカ、イノシシに畑を荒らされて困っている★★★★★★★
シカ、イノシシは雑食性で何でも食べます。草木の実や根はもちろん、ミミズや昆虫、爬虫類なども好んで食べます。
畑や花壇に入れた油粕などの肥料も食べます。ペットの餌もおびき寄せる原因になります。
シカは角を研ぐ為に樹木にこすり付けて樹木を傷つけたりします。樹木の皮をめくり、中身の柔らかい部分を食べます。
イノシシは、餌を探すときに鼻を使って土を掘り起こしたり、石や植木鉢をひっくり返すことで、被害をもたらします。
こうした被害から守るには、次のような方法が有効です。
(1) 金網柵やネットなどを使って被害地を囲んで侵入させない
(2) 砂利を敷いたりコンクリートをぬって掘らせない
(3) ペット(犬や猫等)の餌を屋外で与えた場合は、食べ終わったら入れ物ごと片付けて、イノシシをおびき寄せない
⇒柵の設置方法など自衛策の詳細については、産業課に相談してください。
2.シカ・イノシシが町中に出没している、川の中を走っている等★★★★★★★
(1)シカ、イノシシは本来臆病な動物なので、通常はこちらから何もしない限り襲ってくることはまずありません。
見かけても、むやみにからかったり追いかけるなどの刺激を与えずに興奮させないことが大切です。
(2)シカ、イノシシが人間とばったり出くわし、驚いたシカ、イノシシと予期せぬ事故にあうことも考えられます。
出歩く際に鈴などを持って音で人間の存在を気づかせるように心がけてください。
(3)シカ、イノシシは野生の動物なので、通常は街中へ下りてきても自然と山へ帰ります。しばらく、そのまま見守ってください。
(4)たとえ子供のシカ、イノシシ(ウリ坊)であっても、そのまま見守ってください。「かわいいから」、「かわいそうだから」といって、
餌を与えないでください。ひとたび餌をもらうとその場所から離れなくなり、成長したシカ、イノシシが周辺に被害をもたらすことにもなります。
3.シカ・イノシシに遭遇してしまった場合★★★★★★★
次のように対応してください。
(1)絶対に近付ついたり、さわったりしないでください。たとえ子供でも近くに親がいることがあります。
また、どんな病気を持っているかわかりません。目をそらさないように、ゆっくりと静かに後ずさりして立ち去るか、
安全な場所でやりすごしてください。威嚇したり、驚かせたりしないでください。
1.小動物(タヌキ、イタチ、ハクビシン等)が天井裏や床下等に住み着いて困っている★★★★★★★
(1)煙で追い出す方法があります。ホームセンターや薬局などで市販されている、(火を使わずに)煙の出るタイプの
害虫駆除剤を床下に置いてみてください。同じ火を使わないタイプのネズミ撃退剤も販売されています。
(2)追い出した後は、金網等を使って速やかに侵入口をふさいでください。
(3)専門業者に依頼して捕獲する方法もあります。
2.毛の抜けたタヌキやアライグマが居る★★★★★★★
病気にかかっています。見かけたら近づかず、居なくなるまでそのままにしておいてください。
念のため、見かけた場所付近を消毒しておくと安心です。次亜塩素酸や漂白剤等が効果的です。
3.小動物(タヌキ、イタチ、ハクビシン等)の糞が多くて困っている★★★★★★★
糞を取っていただき、その部分を次亜塩素酸や漂白剤等で消毒してください。
また、人間の匂い(使い古した服)等を設置するのも良いとされています。
1.カラスの威嚇や攻撃に注意してください★★★★★★★
(1) できる限り、巣に近づかないでください
雑木林や、街路樹、電柱などに巣を作り、特にヒナの巣立ちの時期(5月から6月)に、威嚇行動が激しくなります。
その時期はできるだけ、巣に近づかないようにしてください。ヒナが巣立ってしまうと、威嚇も自然と収まります。
(2) どうしても巣の近くを通る場合は、「帽子をかぶる」、「傘をさす」など、頭を守ってください。
(3) 親ガラスが人を襲う前には予兆があります
(4) 攻撃の仕方
背後から頭の上をかすめるように飛び、時には脚でけるという行動をします。クチバシでつつくことはなく、
怪我を負わされることはほとんどありません。
2.ヒナや幼鳥が落ちていても決して近づかないでください★★★★★★★
(1) 野生動物は、自然のままに生きていくのが本来の姿であり、自然の中での出来事については見守ることが基本です。
ヒナや幼鳥が落ちていても、そのままにしておいてください。
※ もしケガをしていても、そのままにしておいてください。野生動物の多くは寿命がつきる前にほかの生き物に食べられたり、
ケガや病気で命を落としています。そして、野外でなくなった命を食べて、また多くの命が育っています。
野生動物はそうした「命のつながり」の中で生きています。
(2) ヒナや幼鳥にむやみに手を出そうとすると、近くにいる親が威嚇や攻撃をしてくる危険性がありますので、
できるだけ近づかないようにしてください。
※ 巣立ったばかりの幼鳥は、しばらく親から餌をもらいながら巣の近くで生活します。この時期の幼鳥は飛ぶ力が弱いため、
地面でうずくまっている(休憩する)ことがあります。通常であれば、体力が回復して家族の元に帰ります。