あしあと
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ハリヨは、世界中でも岐阜県西濃地方と滋賀県東部にしかいない、とても珍しい魚です。
体長5センチ前後で、背中に3本、腹に2本、しりびれの前に1本と計6本のトゲをもっています。うろこがなく、鱗板(りんばん)と呼ばれるものが身体の前方に数枚ならんでいるだけです。
近年、その絶滅が心配され、環境庁から「絶滅の恐れのある地域個体群」に選定されています。
繁殖期(3月から6月がピーク)になると、オスは青と赤の美しい色になり、巣を作ってメスを誘います。メスは産卵すると巣からはなれていきますが、オスは卵を受精させ、子育てをします。
産卵後、巣から出るメスと入ろうとするオス
腹ビレで巣の中へ新鮮な、水をあおぎ入れたり、敵から巣を守ったりします。ときには、充分に育っていない子供が巣の外へ出ると、口にくわえて戻したりもします。約10日で卵はふ化しますが、オスもメスもこの行動を2回から数回行い、1巣につきおよそ1,000から2,000個の卵を守り育て、一生を終えます。
巣から出るハリヨの稚魚
ハリヨの生殖行動
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