あしあと
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資料提供:京都大学 森誠一先生
ハリヨを含むイトヨ属は、もともと北の寒い地方にすむ魚です。それが、この池田町にすんでいるのは、ここに冷たい湧水があるからなのです。
湧水地は、1940年頃までは西濃一帯にたくさんありましたが、今では数えるほどしかありません。そして、わずかに残った湧水地も、周辺環境の変化による湧水の減少や、生活雑排水などによる水の汚染により、ハリヨのすめない場所となりつつあります。その生息地は、ここ60年ほどの間に4分の1に減少しており、まさに絶滅の危機にさらされているといえます。
池田町上八幡にある湧水地と、それを水源とする中川の上流部は、ハリヨが繁殖できる貴重な環境であるとして、昭和41年12月に岐阜県の天然記念物に指定されました。
池田町のハリヨ繁殖地では、地元住民のみなさんを中心に熱心な保護活動が続けられています。ハリヨはもちろん、ハリヨがすめる周辺の環境を守っていこうと、周辺のゴミ拾い、草刈り、生活雑排水を改善する研究、生息調査など、地域住民が一丸となって活動しています。
また、湧水地や中川の上流部は、平成5年から6年頃を中心に環境整備が行われました。実施にあたっては、この地をよりいっそうハリヨの生息に適したものにしようと話し合われ、さまざまな工法を取り入れた試みがなされています。
区民あげての清掃活動
護岸には魚巣(ぎょそう)ブロックが使われている
岐阜県 池田町役場教育委員会社会教育課
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